おでき(御出来)は皮膚に出来て、膿(うみ)をもつ腫(は)れ物で、できものとも言う。従って、おできの湯とは皮膚病に効く温泉を示す。泉質的には、ナトリウム炭酸水素塩泉(旧重曹泉)、硫黄泉、酸性泉、重炭酸土類泉などが効くと言われる。ナトリウム炭酸水素塩泉はアルカリ泉とも言われ、美人の湯としても知られる。入浴後に肌がなめらかになって、脂肪や分泌物を落とし、石鹸と同じような効果を示すからである。硫黄泉は慢性の皮膚病に効くと言われる。しかし、皮膚の弱い人は、皮膚炎になるなど、副作用を生ずる場合がある。酸性泉は、殺菌力が強いので、水虫、疥癬(カイセン)、湿疹などに効くと言われる。重炭酸土類泉は飲用で鎮静作用があり、浴用では慢性の皮膚病に効くと言われている。
写真は塚原温泉火口乃泉露天風呂(塚原温泉はアトピーなどに効くといわれる)