本来、露天風呂とは、温泉の湧出地、または直ぐその付近に温泉浴場を設けて入湯し、それに加えて、空気浴や日光浴を行なう形態を言う。第2次世界大戦までは、野風呂、岩風呂、岩湯、底無し湯、浜湯、川風呂、川湯とも称した。現在では、屋外で屋根を設けない露天の浴槽を示す。以前は海辺や山中の鄙びた温泉地で見られたが、近年の露天風呂ブームで、そこかしこに露天風呂が増えてきた。熊本県の黒川温泉は、全旅館で露天風呂を設け、温泉の入湯手形を発行することで、活性化に成功した。現在の露天風呂の人気は、客室付帯の露天風呂である。温泉観光地の大規模旅館では、2つの客室を1つの客室に改装し、露天風呂付帯の高品位な客室作りが流行してきた。
写真は黒川温泉こうの湯の露天風呂(森の湯)。